高血圧症の症状と治療ついて
高血圧症は、日本人の多くがかかっている、いわば国民病とも言える生活習慣病の一つです。血圧が高い状態が長く続くと、血管に常に強い負担がかかり、動脈硬化を進行させてしまいます。自覚症状がほとんどないため、「沈黙の病気」とも呼ばれており、気づかないうちに進行していることが少なくありません。しかし、放置すると脳卒中や心筋梗塞といった重大な病気を引き起こすリスクがありますが、早期に発見し、適切な対策を講じれば十分にコントロールできる病気でもあります。当院では、患者さま一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を心がけております。健診で血圧が高いと言われた方、ご自宅で測った血圧が高めの方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
高血圧症の症状について
高血圧症は、自覚症状がほとんどないことが特徴です。しかし、血圧が非常に高い状態になると、以下のような症状が現れることがあります。
- 頭痛・・特に後頭部が重く感じるような頭痛
- めまい・・立ちくらみのような、ふらつきを伴うめまい
- 耳鳴り・・キーンという金属音や、ザーッという音が聞こえる
- 肩こり・・首から肩にかけての筋肉が慢性的に緊張している
- 動悸・息切れ・・階段の上り下りや、少しの運動で息切れがする
- むくみ・・足や顔がむくみやすい
- 鼻血・・原因不明の鼻血が出やすい
これらの症状は、高血圧以外の原因でも起こりえますが、気になる症状がある場合は、一度当院にご相談ください。
高血圧症の原因について
高血圧症の原因は、一つではありません。様々な要因が複雑に絡み合って発症することが多いです。主な原因としては、以下のものが挙げられます。
- 塩分の過剰摂取・・塩分を摂りすぎると、体内の水分量が増え、血管内の圧力が高まります。
- 運動不足・・運動不足は、血液の流れを悪くし、血管の柔軟性を低下させます。
- 肥満・・肥満は、高血圧のリスクを高めるだけでなく、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病のリスクも高めます。
- ストレス・・慢性的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、血圧を上昇させます。
- 遺伝的要因・・家族に高血圧の方がいる場合、高血圧になりやすい傾向があります。
- 飲酒・喫煙・・過度の飲酒や喫煙は、血管を収縮させ、血圧を上昇させます。
- 加齢・・年齢を重ねるごとに、血管の柔軟性が失われ、血圧が上がりやすくなります。
これらの原因が一つだけでなく、複数重なることで高血圧を発症することがあります。ご自身の生活習慣を見直し、原因となりうる要素を改善していくことが大切です。
高血圧症の種類について
高血圧症は、原因によって大きく2種類に分けられます。
本態性高血圧
高血圧症の90%以上を占めるのが、この本態性高血圧です。原因を特定することが難しい高血圧で、遺伝的な要因や生活習慣などが複合的に関与していると考えられています。多くの場合、徐々に血圧が上昇していきます。
二次性高血圧
特定の病気が原因で起こる高血圧です。原因となる病気を治療することで、血圧を下げることができます。原因となる病気としては、腎臓の病気、内分泌系の病気、睡眠時無呼吸症候群などが挙げられます。
高血圧症の治療法について
高血圧症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法の2つが柱となります。当院では、患者さまの状態に合わせて、最適な治療法をご提案いたします。
生活習慣の改善
まずは、生活習慣を見直すことから始めます。以下のような点に注意して、生活習慣を改善していきましょう。
- 減塩・・1日の塩分摂取量を6g未満に抑えるように心がけましょう。
- バランスの取れた食事・・野菜や果物、魚を積極的に摂り、脂肪分の多い食事は控えましょう。
- 適度な運動・・ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を、1日30分以上行うようにしましょう。
- 禁煙・・喫煙は、血管を収縮させ、血圧を上昇させるため、禁煙しましょう。
- 節酒・・アルコールの過剰摂取は、血圧を上昇させるため、節酒しましょう。
- 十分な睡眠・・睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、血圧を上昇させるため、十分な睡眠をとりましょう。
- ストレス管理・・ストレスを溜め込まず、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは血圧が十分に下がらない場合、降圧薬を使用します。降圧薬には、様々な種類があり、患者さまの状態に合わせて、最適な薬を選択します。当院では、副作用についても丁寧に説明し、安心して服用していただけるように心がけております。
- 利尿薬・・体内の余分な水分や塩分を排出し、血圧を下げる薬
- カルシウム拮抗薬・・血管を広げ、血圧を下げる薬
- ACE阻害薬・ARB・・血管を収縮させる物質の働きを抑え、血圧を下げる薬
- β遮断薬・・心臓の働きを穏やかにし、血圧を下げる薬
降圧薬は、指示通りにきちんと服用することが大切です。自己判断で服用を中止したり、量を変更したりしないでください。
高血圧症についてのよくある質問
Q1. 血圧が高いと言われたら、すぐに薬を飲まなければいけませんか?
A1. いいえ、必ずしもすぐに薬を飲む必要はありません。まずは、生活習慣を見直し、血圧を下げる努力をしましょう。それでも血圧が下がらない場合は、医師と相談の上、薬物療法を検討します。
Q2. 降圧薬を飲み始めたら、一生飲み続けなければいけませんか?
A2. いいえ、血圧が安定すれば、薬を減量したり、中止したりできる場合もあります。医師と相談しながら、慎重に判断していきます。
Q3. 家庭で血圧を測る時の注意点はありますか?
A3. はい、いくつか注意点があります。まず、測定する時間帯を決めましょう。朝起きてから1時間以内、排尿後、朝食前、服薬前の安静な状態で測るのがおすすめです。夜は、就寝前に測るのがおすすめです。また、測定する際は、椅子に座って、背もたれに寄りかかり、腕を心臓の高さに保ちましょう。測定前に、5分程度安静にすることも大切です。
